(12)糖尿病の合併症薬
1.細い血管の障害(糖尿病の三大合併症)

1)糖尿病性網膜症

【アドナ】
→網膜にある細い血管が障害を受けて出血したりするので、血管を強化して出血を止める働きの薬です。

2)糖尿病性腎症

【ロンゲス、エースコール,ニューロタンなど(血圧降下剤)】
→血圧が高い状態が続くと腎症が進行しやすくなりますので、腎機能に悪い影響を与えずに血圧を下げる働きの薬です。また、血圧に関係なく腎症の進行をおさえる働きもあります。

【ラシックス、アルダクトンA(利尿剤)】
→腎機能が悪くなると尿の生成がうまくいかないので、尿の生成を助け、尿量を増やす働きの薬です。

【クレメジン】
→尿量が減って体内に老廃物がたまっているので、その老廃物を腸内でくっつけて体外に排泄する働きの薬です。

【アミュー】
→蛋白質が体外に出てしまって体内に不足しているので、体内で蛋白質を作るための原料となる薬です。

3)糖尿病性神経障害

【キネダック】
→高血糖の状態が続くとソルビトールという物質が増えて、そのために細胞が水ぷくれの状態になり、それが神経を侵して障害が生じるといわれています。原因となっているソルビトールの生成を妨げる働きの薬です。

【メチコバール】
→障害を受けた神経組織を修復する働きの薬です。

【メキシチール、テグレトール】
→手足の痛みをとる働きの薬です。

【ドルナー、パルクス】
→神経に酸素,栄養を送る細い血管の流れを良くする働きの薬です。


2.太い血管の障害(動脈硬化)

【アンプラーグ、エパデール、ドルナー、パナルジン、パルクス、プレタール】
→太い血管の内壁が厚くなって血液の流れが悪くなったり、血栓が出来て血液の流れが止まったりしているので、血管を拡張して、血栓が出来ないようにして血液の流れを良くする働きの薬です。