萬田院長のオランダ・アムステルダム萬遊記
(EASD)

 
    

 今回は2007年9月17日から21日までヨーロッパ糖尿病学会(EASD)のためオランダ首都アムステルダムへ
 行って来ました。成田を17日の午後0時45分に出発し12時間かけて同じ17日の午後5時45分にアムステル
 ダム、スキポール空港に到着しました。
  
          

 空港からホテルへのシャトルバス(日本のバスとは大違いで、8人乗りのバン)に乗りました。空港から
 バス停までの道端には、ホモが抱き合っていたり、危なそうな若者が多く危険な雰囲気を感じました。
 今回は私一人で行ったせいかも知れませんが、6年前に家族と旅行でスキポール空港に降りた時とは
 違っていました。そういえば、オランダでは世界で始めて麻薬を吸うためのコーヒーショップがあると聞き
 ました。何でもありの自由な国とのことで世界中から若者がやってきているとのことです。
 この時期アムステルダムの気候は、ほぼ札幌と同じで朝晩非常に寒く、日の出が午前7時過ぎで日の
 入りは午後6時頃でした。学会最中は毎日天気が変わりやすく雨、風が強く暗いアムステルダムでした。
 そのせいか例年のEASDと比べ学会場は、天気が悪く観光できない人たちが大勢いて盛況でした。

          
 

      

      

 メイン会場は人で一杯で立見席が出る状態でした。6会場に分かれての発表の内容は、やはり2型糖尿病
 の発症因子、インスリン抵抗性物質の研究、メタボリック症候群、ピオグリタゾンロジグリタゾンの比較、
 全世界的な糖尿病の発症率、肥満の問題、脳心血管系合併症、慢性動脈閉塞症での足壊疽、新しい
 経口糖尿病治療薬、インスリン製剤、吸入式インスリン製剤など活発に討論が行われていいました。

     

 展示会場は沢山の薬メーカー、血糖自己測定の機械メーカー、インスリンポンプメーカー、
 インスリン注射器や針メーカー、義足メーカーなどがありました。
 その中でも今世界で注目されているのは、ファイザー社のインスリン吸入器EXUBERAで、多くの人が
 展示ブースで説明を聞いていました。現物を持ってみましたが、長さが20cm程重さは携帯電話程度で、
 使うときにキャップ部分を延ばして粉末吸入インスリンをそこに貯めて、一気に吸入するというやり方です。

 

 次にメルク社(MSD)から世界初めて発売されたDPP-4阻害薬のSitagliptin(JANUVIA)のコーナーへ行って
 見ました。やはり皆さんの関心が高く人だかりが出来ていました。JANUVIAとMetoforminとの併用で血糖
 降下作用は増強するようです。その他、インスリンポンプと血糖測定器が合体した、SOOIL社製の新型ポン
 プや、サノフィーアヴェンテイス社の新しいペン型インスリン注射器、Apidra SoloSTARが展示されていました。

            

          

 また、同じサノフィーからやせ薬のACOMPLIAが紹介されていました。どれも日本ではまだ発売されて
 いない製品が多く、今回のヨーロッパ糖尿病学会は勉強になりました。また、余談になりますがインスリン
 注射針のメーカーでは、日本とは逆に長くて太い針が新発売されていました。

     

         
 
 最終日の夜、オランダ料理屋で古くからあり、地元では有名な「3匹の蝿」というレストランでお食事をしま 
 した。その昔、世界中にオランダは進出し、世界各地や日本にオランダ文化を残していますが、オランダ
 料理は残ってません。その理由が実際に食べてみて分かりました。翌日、スキポール空港を午後8時15分
 に飛行機に乗り、11時間かけて成田空港に帰ってきました。
 今回は天候が悪かったせいもあり、勉強ばかりのアムステルダムでした。

         

 

    THE END