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政府は、国の内外に都市銀行は潰さないと宣言したにもかかわらずこのような事態になった責任は大きい。しかし、今や市場の評価によって下位の格付けをされた金融機関は国際的信用がなくなり、お金が回らなくなり破綻へと走った。もうすでに4月に向けビッグバンは金融界に大きくのしかかり大変革をもたらしているのは確実なことと思われる。 ビッグバンとは何か調べてみた。本来の意味は、天文学上のビッグバンセオリー(爆発宇宙論)に由来する用語で、宇宙発生の原因となった大爆発のことらしい。これを受け、イギリスにおいて1986年に実施された証券取引所を中心とする改革のことをビッグバンと呼ぶ様になった。日本版ビッグバンは、1996年11月橋本総理より2001年までに我が国金融市場が、ニューヨーク、ロンドン並みの国際金融市場として復権することを目標として金融システム改革、いわゆる日本版ビッグバンに取り組むよう指示があった。金融システム改革とは、フリーすなわち市場原理が働く自由市場、フェアすなわち透明で信頼できる市場、グローバルすなわち国際的で時代を先取りする市場の三原則にのっとり抜本的な金融市場の改革を進めていくものである。護送船団方式をとっていた金融界が今やビッグバンに向けて、それぞれが変革していくのを他山の石として我々医療界も特に病院は意識しなければならない。 病院は、それぞれが特化して独自の病院の役割を真剣に考えなければならない。ベッドが多ければ病院経営が成り立つ時代は終わった。量から質へと変わらなければならない。医療保険審議会(平成8年10月2日)が発表した「今後の医療保健改革の基本的な方向」の中で
が挙げられている。これらの改革は、2000年までに行われる予定だが、もっと早いスピードでやってくるかもしれない。 さらに、厚生省保険局医療課今田課長は、医療提供体制と診療報酬の今後についてという講演で病床については今後、病院の機能に対応して急性期型と慢性期型の2つの類型に区分し、慢性期には療養型病床群も含めて各々の病床について適正規模を考えていく、診療報酬上も2つは異なってくる。 また、入院期間の短縮をはかることにより、病床そのものを少なくしていくことが今後必要となるだろうと、と講演している。一床当たりの職員数は、アメリカで3.5人、入院期間は平均9日であり、イギリスでは一床当たり3人、入院期間が15日。そして日本は1床あたり0.8人で入院期間が37日であるという。これまで日本の医療機関は、キュアとケアの区分を行わず混合病棟として患者を診てきたが、今後この区分をはっきりさせる事が必要と思われる。また、職員を増やすと入院期間が短くなると厚生省が考えているならば、それに見合うホスピタルフィー、ドクターフィー、ナースフィー、その他それ相応の診療報酬を払ってもらわなければ合わない。 また、病院機能評価機構により各病院が評価を受けその情報を患者へ開示することは是非必要と思われる。第三者に自分の病院をはっきり評価してもらい情報をどんどん患者に開示する事が大事であると思う。金融機関が市場の評価会社であるムーディーズやS&Pにより評価される様に、医療機関も公平な第三者機関により評価される事が大事と思う。自分勝手な評価は患者に不利益を与える事と考えられる。 昨年は、金融界のビッグバンで衝撃的な倒産がいくつも発生した。今年は、病院、メーカー、卸し、それぞれが今までと同じやり口では仕事を続けられなくなる事は明らかである。独自の新しい、必要とされる事業体を構築していかなければ、この大改革(医療のビッグバン)には生き残れないと思う。厚生省による医療保険改革よりも先に患者に選ばれる病院、患者の目線でどんどん病院を改良していかなくては21世紀には生き残れないと思う。今後の改革を否定ばかりするのではなく、患者のためになる医療界のビッグバンに立ち向かって行く事が大事であると考える。フリーでフェアでグローバルな医療界になる事を願い、そして当院が大改革(ビッグバン)にはじき飛ばされない様に努力するつもりだ。 最近、海外旅行に行く機会が増え、現地の人との会話の中で興味を持ってお話をする話題の一つに、その国々の医療情勢や医療費の問題があります。どの国でも非常に関心が高く、だからこそそれぞれの国の事情があるなぁと何時も思います。オランダ、デンマーク、スウェーデン、イギリスなどの北欧の医療費は原則的に全ての国民は自己負担がありません。そのかわり診てもらえる医師は登録制で、その地域に何人かの指定医がおりその中から選択します。自分勝手に他の地域の診てもらいたい医師や、大病院に行くことは出来ません。主治医が必要と考え紹介状を書けば、他の医師に行くことは可能です。その地域住民とドクターとの相性や信頼感の問題が起きたり、医療技術の差があるため社会問題になっているという話でした。ちなみに医療費の自己負担はありませんが、消費税は2割台、所得税は一律6割〜7割という国が殆んどです。 一方、アメリカでは健康保険に入れない貧しい人は、公的な病院しか受診できず郡立病院や州立病院の救急外来に受診します。テレビで見るERのように大混雑しているようです。かたや私立病院では有名な医師がおり、最高の医療を待ち時間なしに診てもらえます。メイヨクリニックでもボストンのジョスリンクリニックでも全て予約制で、高額な医療費がかかるとの話でした。医療費が非常に高いので、専門医に診てもらうのは半年に一度早くても三ヶ月に一度であり、ほとんどは専門看護婦に相談し治療の変更をしてもらうようです。また地域の開業医もいますが、健康保険のない貧しい人は、診てもらえないとの話です。こういう話を聞いていると、いつでもどこでも誰でも診てもらえる日本の医療制度は国民にとって幸せだなぁと思います。また国土が狭いせいか医療機関へのアクセスが非常に良く、多くは歩いていけるところにあります。 この日本の素晴らしい医療制度、国民の健康を守る制度は二十一世紀も続いていかなければならないものだと思います。私が訪れた国の多くの人々は、日本の医療制度をうらやましがっておりました。なんといっても自分が診てもらいたい医師に、または自分の行きたい病院に自由に行けるしかも安く、このような制度を各国の人々は素晴らしい制度だと言っておりました。この医療制度を続けていくためには、自己負担のアップはあってもいつでもどこでも誰でも診られるという皆保健制度は守るべきではないでしょうか。世界の医療制度と日本との違いを、多くの日本人が知れば自分達がどれほど幸せなのかということを理解できると思います。 今後も日本が世界最高の医療環境と医療レベルを持ち続けることを希望します。
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