学会報告:第56回日本糖尿病学会年次学術集会

 

第56回日本糖尿病学会年次学術集会が5/16-18熊本で開催されました。
今年は当院からの発表者が多く、それぞれがとんぼ返りの日程でした。

熊本はくまモン発祥の地で、何処へ行ってもくまモンが案内してくれる。
AEDのやり方も教えてくれる。市役所のディスプレイにもなる。
 

 

本物のくまモンだ!!

ビルの壁にもくまモン

 


「熊本宣言」が発表されるなどみるものが多い学会でしたが、以下当院の発表者の写真をつなぎあわせてご紹介します。

 

口演の部

口演の部は残念ながら写真撮影ができません。

@5/17 当院におけるCGMトラブルの分析と今後の対策
糖尿病学会は、我々ME部にとって発表経験が無かった為、大変緊張致しました。
我々は、CGM検査を行う際には必ず血糖換算比の確認作業を行っておりますが、
他施 設では殆ど行っていないとういのが現状である事を確認致しました。
今後は更に症例数を増やし、第2報・第3報と行っていく予定であります。
ほかにも臨床検査科・栄養科・看護師等の様々な視点からの発表が多々あり大 変興味深い学会でした。  ME 中村 実

 

A5/17 透析中のCGMデータの信頼性と血糖動態 
26件のトラブルを分析し、 ソフセンサの穿刺方法の改善や、画像診断を活用し、
適切な穿刺部位の選択を行うこ との重要性を発表しました。
我々、臨床工学技士が糖尿病学会で演題発表することは、初めてだったので非常に緊張感を持って臨むことができました。
発表者が医師、看護師臨床検査技師と複数混在しており、CGMとい う同じ分野でも、視点やアプローチが異なり大変勉強になりました。  ME 小林 陽介

 

B5/18 インスリン硬結の検索方法と指導法の検討  
最終日の最終セッションにも拘らず、多くの 参加者が聴衆していたことや、同様の研究を進めていた施設が多くあり、
インスリン硬結に対する関心は高まっているようにも感じました。
今回学会に参加したことで、硬結に対する研究を継続する必要性や、患者様が硬結を発 生させないための指導が
重要であることを改めて認識しました。       看護部 今泉 里絵

 

C5/18 インスリン・Sitagliptin併用療法におけるSU薬の関与
インスリン治療にグラクティブを併用すると成績は改善され、特にSU薬を併用している人は効果が大きいという発表でした。
この領域は演題が多く最終日にもかかわらず活発な討論が行われていました。  内科   種田 紳二

 

ポスターの部

5/18 糖尿病患者における便Hb/Tf導入後2年間の検査結果 
昨年から会場内でレシーバーを使用し発表が聞ける事になったようですが、非常によ かったです。
私は、演者として「便ヒトヘモグロビン及びトランスフェリンの2年間検査結果とそ の有用性について」発表しました。
発表の際に当院の職員がそばにいるため 非常に心強く、また、リラックスしてポスター発表ができました。   臨床検査科 佐々木俊昭

 

5/18 2型糖尿病患者に対するシタグリプチン増量効果の検討
Sit50mg導入時の治療内容に関わらず、増量によって血糖コントロールが向上する可能性が示された。
という内容でした。熊本は暑く会場内も熱気にあふれた活発な議論が行われていました。  内科 土田健一

 

5/16 「インスリン硬結」に対する検討 
インスリン硬結に関するManda studyをやっと発表でき感慨深いものがありました。
インスリン注射部位を rotationすると血糖改善が見られる症例も多数認めております。
これから統計処理を行い、Manda studyを広く発表していきたいと思います。  内科 秋元 祐子

 

5/16 「超高齢社会における糖尿病診療の問題点」「認知症診療の基本」「チーム医療の現状と課題」にテーマを絞って参加してきました。
認知症を伴い血糖管理が不十分な高齢者には保健・医療・福祉からの重層的な支援が求められています。
今学会に参加したことで、MSWがその架け橋になれるよう積極的に糖尿病治療の場に参加していきたいと考えています。  MSW滝田

 

5/16 透析時使用の赤血球造血因子(ESA)製剤の変更による評価 
今回の学会では美術館内を会場として使用していた ため、今までにない雰囲気の中での発表でした。
発表は学会初日でしたが、会場には 多くの来場者がおり、熱気あふれる討論が行われていました。  薬局 葛葉守

 

5/16 CGM試用下にてレパグリニド・ミチグリニド・ナテグリニド内服下における比較ができた1例  
各薬剤の効果の比較を同時期の同一症例で比較できたことに意義があったと思います。
おそらく製薬会社関連と思われる人たちが盛んに写真を撮っていました。もっと参加していたかったですが、
翌日外来も控えていた為、とんぼ返りで会場を後にしました。  内科 坂東秀訓

 

5/16超音波検査によるインスリン硬結の評価と有用性の検討
熊本はkumamoto-studyで有名なだけあって地方局では糖尿病学会の開催を放映しておりま したが、
たいへん盛会な学会で、その規模には驚かされました。研究は継続が大切なので堅忍不抜に努力したいと 思います。  放射線科 菊地 実

 

5/17 2型糖尿病透析患者に対するリラグリチドの効果に関する検討
透析患者様での報告はまだ少ないため,その有効性や今後の課題について議論できたので大変有意義でした。  内科 萩原 誠也

 

「熊本宣言」に盛り込まれた新しいコントロール基準。従来の優・良・可・不可などの表記を改め3段階のすっきりした目標となりました。

 

(記 種田)