第50回日本糖尿病学会年次学術集会報告
          H19.5.23〜5.26 於 仙台サンプラザ他

今年も糖尿病学会に萬田院長、中山センター長、土田健一医師、滝田ソーシャルワーカー、松下看護師長、本間看護師、前田看護師、守屋看護師と参加してまいりました。

昨年よりわずかに少ない8.000人の参加者で100万都市仙台はあふれんばかりの大盛況でした。5つの会場に分かれ、各会場をシャトルバスで連絡する方式をとって運営されていました。
ただ、各会場間の距離が余りに長く、また、観光シーズンであったことから道路の渋滞も相当なもので、気軽に各会場を渡り歩くことができず一部聞きたい演題を逃してしまったことが大変残念でありました。そのため、ランチョンセミナーには写真のように1時間前から弁当の権利イヤ聴講の席を確保すべく長蛇の列ができていました。
それでも右の写真のような人力車(運転手が自転車をこいで後ろに乗客が乗るタクシー)を学会事務局が借り上げ、環境にも十分配慮された一面も見られました。また、今年から会場での撮影が一切禁止されたため、私たちの発表場面の写真が撮れず、ここにご披露できないことが非常に残念です。
昨年国際糖尿病学会でも問題となり、一致団結して糖尿病克服に努めようというUnite for Diabetesが国連でも取り上げられ、世界的盛り上がりの中で、最新の医療と療養指導に関する話題が満載であり
ました。以下、トピックスを列挙してみます。

             内科医種田 メイン会場前で                                   
                                                         自転車を使った人力エコタクシー

 

   ソーシャルワーカー滝田 展示ブース内で
@ラインナップが充実しつつある、アナログインスリンを用いた新しい時代のインスリン療法。
A近未来に登場してくると予想される、インクレチン(インスリン分泌をすばやく誘導する、消化管ホルモン)製剤を使った新療法。
B同じく近未来に登場する吸入インスリンなどさらに新しい時代の新療法。
C看護師、栄養士などの視点からの、工夫を凝らした臨床的アイデア。

数年前より、医師というよりは看護師や栄養士を中心とするコメディカルの発表がおびただしく、そのパワーには圧倒されるものがあります。

当院からは他施設との共同演題2題を含め、5題の発表がありました。

内科医土田医師は症例発表で肥満を伴った腎症の症例3例を紹介し、最近提唱された肥満関連腎症(ORG)に当てはまる事を詳細にポスターで発表していました。ソーシャルワーカー滝田瞬子は同じくポスターで主に血液透析患者を中心に高齢者糖尿病患者における在宅介護・支援サービスにおける調査 を発表しました。内科医種田は当院 糖尿病センターにおける1型糖尿病でメタボリック症候群に相当する肥満者の臨床的特徴を紹介、口演のセッションで発表しました。

来年も良質な発表ができるよう日々研鑽をつみたいと思います。(記 外来医長 種田紳二)
                                                                                               ランチョンセミナーの入場券を求める長蛇の列